商店街

 浜松の都市部と山間部の間で地域交流の拠点となってきた天竜区二俣町。昔懐かしい街並みが残る二俣町のクローバー通り商店街では、ここ数年で新しい店舗が次々とオープンしています。商店街には、地域住民だけでなく観光客も多く訪れ、賑やかさが増しているとのこと。今回は、その活気づくクローバー通り商店街をウォッチングしたいと思います。

 まず訪れたのは、令和4年2月にオープンした「森のマルシェきころ」。ここでは新鮮な刺身や野菜、お弁当、お惣菜などの食品を販売しています。施設には休憩スペースも設け、地域住民の憩いの場としても重宝されているそうです。きころは、衣料品販売のイケダヤを中心とする企業組合で運営しています。その組合の池田勝臣理事長に誕生秘話を聞きました。

森のマルシェきころ天竜ファミリータウンきころ店内

 「きころの土地には、前身となる商業施設「天竜ファミリータウン」がありました。ファミリータウンはイケダヤが昭和48年に創業し、長く商店街の中心として賑わっていました。しかし1階の食品スーパーが撤退した後、別テナントを探して数十社に声を掛けましたが、全て断られてしまい、食品を売ることができない状態になってしまいました」
 そんな状況の中、地元住民の「食品が買える場所が欲しい」という声に応えるために、仲間と共に週に一度の移動販売を始めることになりました。
 「移動販売の初日になんと100人近くのお客様が待っていてくれました。久しぶりに店が賑わい地域の方が楽しそうにしている様子を見て、商いの根本を考え直さなければと感じました」
 そうして令和3年に天竜ファミリータウンは惜しまれつつ幕を下ろし、森のマルシェきころに生まれ変わることに。
 「様々な人の協力のおかげでオープンすることができました。今では地域住民だけでなく、観光客やキャンパーなど多くの方に利用してもらっています。ファミリータウンのシンボルだった滑り台やペンタゴンの敷石など昔の名残も残した施設になっているので、ぜひ一度訪れてください」

養紡屋養紡屋店内

 次に紹介するのは、令和3年にオープンした養紡屋。安全で栄養価の高いはちみつを扱うお店です。こちらのはちみつはビタミン、ミネラル、酵素などの栄養成分を届けるために非加熱での製造にこだわっています。また養紡屋では、太古から存在するお酒である蜂蜜酒「ミード」を販売しています。はちみつと併せて贈り物としても大人気だそうです。

HAPPY&SLAPPY(ハッピーアンドスラッピー)HAPPY&SLAPPY店内
paisible人気No.1のあんぱん

 自転車をメインに扱う「HAPPY&SLAPPY(ハッピーアンドスラッピー)」。店内に入ると、まるで秘密基地のようなワクワク感ある空間が広がります。2階にはカフェ、隣には系列の餃子店「餃子スラッピー」もあるので、ゆっくりと滞在できます。

 最後に紹介するのは、今年3月にグランドオープンしたばかりのパン専門店「paisible(ペイジブル)」。多数のパンを揃える店内には香ばしい匂いが広がります。こちらの人気No.1は、十勝産小豆をたっぷりと使用したあんぱんです。その他にもクリームパンやチョコパン、カレーパン、ベーコンエピなどたくさんの種類を揃えています。2階にはイートインスペースも備えてあるので、パンとドリンクをゆっくりと楽しめます。

 今回紹介した店舗以外にも、昔ながらのお店や新店舗など魅力沢山のクローバー通り商店街。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。