| バブル崩壊の原因は簡単には解せないが、結果的には日本国民が狭い鳥籠か |
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| ら、一気に小鳥が天空に舞い上がり方向を見失ったかのように、私たちはお金 |
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| の魔力に踊らされたと言っても過言では無かったと思う。 |
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| 特に建設業界は砂上の楼閣である。軟弱な地盤に建つ鉄塔が、構造不況の強 |
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| 風を真に受け復元力を失い、何処に倒れても何ら不思議ではない状態だ。が、 |
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| 今は更に強くなっている。 |
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| 換言すれば、半ば公然な事実であった江戸時代から続いていた歴史的な相互 |
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| 扶助体質に保護され、首までどっぷりと漬かった甘えの構造の中で、護送船団 |
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| を組み、海原を航海してきた生き様がバブルの嵐と自由競争時代の大きな渦の |
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| 中で喘いでいる姿こそが実態だ。 |
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| 公共工事の自由競争時代が到来した。政治力・腕力・口先のみで相手を押し |
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| のけ受注した時代は、歌舞伎の拍子木の音が、だんだん小さくなっていくかの |
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| ように消えつつある。しかしながら残念無念、私共は、一部の業者を除いて |
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| は、競争時代に勝ち残れる術に疎く、中小零細建設業者の大部分は、武器持た |
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| ずして戦に行くようなものだ。日頃は強がりを言っても、いざ大きな変革に直 |
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面すると、右往左往するのが業界の体質か…。 |
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では、如何にして中小零細建設業は、自由競争時代に明日に向かって生き |
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残っていくかは、甚だ難しい課題である。生き抜く方法論は多種多様であろう |
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| かと思うが、先輩が言った「経営はゴム毬のように、弾力性を持ち、伸び縮み |
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| を時代に適応するのが肝要だ」と。今一度、苦労人の経験を頭に浮かべてはど |
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| うか。そこに何らかのヒントがあるはずだ。 |
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| しかし、土地評価額の著しい低下・価格の暴落・金融機関の貸し渋り・貸し |
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| 剥がし…。それにも増して恐ろしいのが、公共工事に対する拒否反応だ。その |
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| 必要性を必死に叫んでも、一枚岩になっても微動たりともしない高くて厚い壁 |
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| に遮られている。その壁の周囲を、マスコミ・オンブズマン・自然環境団体… |
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| の力が、以前に増して厳しく監視網で見張っている。好むと好まざるに拘ら |
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| ず、この現象は、日増しに強固なものになって行くだろう。零細建設業者は四 |
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| 方八方塞がりだ。 |
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| 今後の建設業界は、過去の枠の中で生き抜くのは難しい。他業種に転換した |
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| ら…」と評論家や他の経済界の人はいとも簡単に言われるが、長い歴史の上に |
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| 積み重ねた経緯を以って「ハイ、さようですね」と一つ返事で方向転換するに |
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| は、清水の舞台から飛び降りる決断と勇気を常に備え持っていなければできな |
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| い事だ。 |
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| 暗中模索中にも刻一刻と時が流れて行く。固定概念と思考細胞の老化、それ |
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| に無気力な経営者から、肉体・精神・野心、それに国際感覚を備えた３０歳後 |
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| 半から４０歳代の経営者で、明日への希望がもてる者に、建設業界の将来を託 |
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| すのが望ましいと思うがどんなものか。 |
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| 「明日」とは、今日より明るい日と書くが…。 |
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| 最後に、年金受給の余力で余生を送っている建設業の経営者がもし居たら、 |
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| 直ぐ様、次代の若者に引渡し、生活保護者・身体障害者の方々の手助けをして |
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| みたらどうか。死ぬまで生きる動物、どうせ一度の人生だから余生は「仕事」 |
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| と「お金」に目が眩むことなく、地域社会の奉仕活動に心身を捧げたら、神様 |
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| 仏様も建設業界に身を投じる者に、愛の手を差し伸べ導いて下さるはずだ。 |
